平成30年度税制改正により、資本金1億円超の法人等は、法人税、地方法人税、法人住民税、法人事業税及び消費税等の確定申告書等の電子申告が義務化されています。
経済社会のICT化等が進展する中、税務手続きにおいても情報通信を活用することで、コスト削減と企業の生産性向上の実現が期待されています。
電子申告は、確定申告書、中間(予定)申告書、仮決算の中間申告書、修正申告書及び還付申告書の提出が対象となり、申告書に添付する書類などもe-Tax(地方税はeLTAX)で提出する必要があります。
電子申告の対象法人
法人税及び地方法人税の場合
内国法人のうち
・事業年度開始の時において、資本金または出資金の額が1億円を超える法人
・通算法人
・相互会社
・投資法人
・特定目的会社
消費税及び地方消費税の場合
・法人税及び地方法人税で義務化されている法人
・国・地方公共団体
■e-Taxホームページ
電子申告の義務化の対象法人を教えてください。
https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/gimuka/02.htm
電子申告の義務化の対象法人一覧表(概要)
https://www.e-tax.nta.go.jp/hojin/gimuka/taisho_ichiran.pdf
電子申告が困難な場合
対象法人は、原則としてe-Taxで電子申告を行わなければなりませんが、自然災害、停電等により、企業内のインターネット環境に障害が発生した等の理由で、法定申告期限までに電子申告が困難な場合には、所轄税務署長の承認を得た上で、書面により提出することで、例外的に電子申告義務が履行されたものとみなされます。
※申告方法の誤りなど人為的ミスは例外事由に当てはまりませんので注意が必要です。
承認を得るためには、事前に「e-Taxによる申告が困難である場合の特例の申請書(取りやめの届出書)」及びe-Taxを使用することが困難であることを明らかにする書類を所轄税務署長に提出する必要があります。
■e-Taxホームページ
電子申告の義務化の対象法人ですが、インターネット回線の故障でe-Taxによる提出を行うことができません。どうすればよいですか。
https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/gimuka/19.htm
申告が無効となった場合の無申告加算税
対象法人が期限内に申告書を提出しなかった場合、無申告加算税が課されることになります。
無申告加算税とは、期限内に申告書を提出しなかった場合に罰則的に課される税金で、原則として、納付すべき税額に対して、50万円までの部分は15%、50万円を超える部分は20%(R6.1.1以後に申告期限到来分で300万円超の部分は30%)の割合を乗じて計算した金額となります。
申告が無効となった場合、無申告加算税が課されるか否かは、書面による申告書の提出日ではなく、e-Taxによる申告書の再提出日が申告期限内か期限後かにより判定されます。