<会社がマイナンバーを集める際に必要な本人確認について>

皆様ご存知の通り、平成28年よりマイナンバー制度がスタートしています。
会社の経理担当者の方などは、昨年より準備を進めてこられているでしょう。
当事務所でも昨年の11月にマイナンバーセミナーを行い、多数の参加を頂きました。

・・・ところが、このマイナンバーに関して各省庁が出しているQ&A的なものですが、随時新しい情報に更新されていることがあります。

例えば国税局も「番号法に基づく本人確認方法(事業者向け)」というものを、平成27年3月付で公開しており、当事務所のセミナーでもこれを基にした解説を行っていました。

この中で、「例4 個人番号の提供を依頼する書面を活用した本人確認」という項目があり、かいつまんで言いますと、

「顧客(←地代家賃や報酬の支払先)に、マイナンバーの提供を依頼する書面を郵送で送り、そこに通知カードのコピーを貼り付けて、その用紙をそのまま返送してもらう。」

・・・場合には、「免許証等の本人確認書類は必要ない。」こととされていました。

しかし平成28年3月及び5月に更新されている同資料では、この例4の解説の中に、

「~依頼書類を送付するまでに、送付する相手方が本人に相違ないことの確認を事業者が行っていることを前提としています。

という文がサラッと追加されていました。

マイナンバー制度における本人確認の趣旨からすると当然のこととはいえますが、制度開始に向けて早めに準備し、各種資料をあらかじめ準備してきたのに、二度手間を強いられかねない状況となってしまいました。

(当初資料でお知らせしていたお客様には、経緯をお話しして、本人確認資料を送ってもらう様にお願いしました。)

最新の資料は文末のリンクとなります。1つ目が内閣官房、2つ目が国税局です。
国税局の方の4~5ページに「改訂履歴」がありますので、併せてご確認頂くと良いと思います。

こういった資料は、ついつい一度確認したものをそのまま使用しがちです。

マイナンバーの様に制度自体が新しいものについては、最新資料の確認を特にマメに行わないといけない、良い教訓となりました。

本ブログを閲覧されている皆様もご注意くださいね。 では。

税理士法人 村上事務所 片山

(参考リンク)

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/faq/faq4.html#q4-3top

Q4-3-1-3

講演料の支払先等からマイナンバーを取得する際に、本人確認書類のコピーの提出を受ける必要がありますか。

A4-3-1-3

対面で本人確認を行う場合は、本人確認書類の「提示」を受けることが原則です。したがって、講演料の支払先等に対し本人確認書類のコピーを求める必要はありません。
また、郵送で本人確認を行う場合は、本人確認書類の写しの「提出」を受ける必要があります。2016年4回答)

http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/FAQ/honninkakunin_qa.htm#a11

(2) 本人確認(国税庁告示)

Q2-1 あらかじめ氏名や住所等を印字した書類を交付しておき、マイナンバー(個人番号)の提供を受ける際にはその書類を確認することによって身元確認をすることは可能ですか。(平成28年5月25更新)

(答)

国税分野の手続では、事業者があらかじめ氏名や住所等を印字して交付した書類により身元確認を行うことができます。すなわち、あらかじめ個人識別事項(氏名及び住所又は生年月日)を印字した書類を顧客に交付しておき、マイナンバー(個人番号)の提供を受ける際には、顧客から通知カードの写しと併せてその書類の返送を受け、通知カードに記載された個人識別事項とその書類に印字した個人識別事項が同一であることを確認することによって身元確認を行うことができます。
なお、この場合、事業者は個人識別事項を印字した書類を顧客に交付するまでの間に、交付する相手が本人に相違ないことの確認を行う必要があります。関係告示はこちら